鋳物製造現場の『闘い』 鋳物製造現場の『闘い』

鋳物の製作には熟練の技が光ります。
設計者の想像通りの形状で製品化できたときの「モノづくり」の達成感は何物にも代えられません。
今回は鋳物製造現場での『闘い』をご紹介します!

高温との闘い

高温との闘い

高温にさらされながらの作業です。

注湯現場では溶けた1,200℃以上の金属を扱うため、鋳造現場は常に高温。
特に夏場は地獄のような暑さで、作業員が汗だくになることが日常茶飯事です。

鋳造砂との闘い

鋳造砂との闘い

砂を強くを握って、真ん中辺りで割れるのが適切な硬さです。また砂を手から払った際に砂が残る様では水分過多です。

鋳物の砂型を作るために使用する鋳物砂が、品質を大きく左右します。
砂型の固めがきつ過ぎても緩すぎても品質不具合の原因になりますので非常に大事な工程です。
この砂が知らないうちに作業員の作業服や靴の中に入り込み、砂だらけになる日々です。

寸法との闘い

寸法との闘い

注湯前の完成した砂型です。

鋳物は寸法精度が非常に重要で、少しでもズレがあると全てやり直しになることも。
精度が求められます。上型と下型の合わせのズレや砂型の砂崩れには細心の注意が必要です。

気泡(巣)との闘い

気泡(巣)との闘い

ペン先の部分、巣が出来てしまっています。

鋳物の中に鋳込み中の空気混入、中子から発生するガス、溶けた湯(鉄)の収縮が起因して発生する巣が製品の強度や品質に悪影響を与えるため、巣が出ないように鋳造方案の工夫が必要です。

粉塵との闘い

粉塵との闘い

バリをとる作業中です。

鋳物のバリ取りや研磨作業では、粉塵が大量に発生します。
防塵マスク、ゴーグルは必須ですが、それでも鼻の中や耳の中が毎日真っ黒になります。

材料配合との闘い

材料配合との闘い

CEメーターの様子です。

鋳物の品質を左右する原料。錆だらけ等の品質の悪いスクラップを多く使用すると不具合の原因になります。
また、カーボンやシリカの重要な添加材を間違えれば特性の違う原料になりますのでCEメーター(※)での確認は必須!
間違えると求める原料とは異なるものになってしまいますので細心の注意が必要です。

    (※)CEメーターとは

    炭素当量(Carbon Equivalent:CE )の略。
    鋳鉄中のSi、P量の影響の度合を関数で示すC%として表し、これと実際の鋳鉄中のC%との和の値を指します。

    【計算式】 CE値=C%+(Si%+P%)/3.2

如何でしたか?

シェルスタックの様子

シェルスタックの様子

「こんな過酷な仕事はしたくない!」と思われてしまいますが、鋳物には、もう一つ「モノづくりの魅力との闘い」があります。
気候条件も見ながら、最適な鋳造条件を設定し、どろどろ溶けた鉄が、 設計者の想像通りの形状で製品化できたときの「モノづくり」の達成感は何物にも代えられません。 その魅力に我を忘れてついつい過酷な現場でオーバーワークになってしまうことも。
没頭しすぎないように、この魅力とも闘わないといけません。

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神栄株式会社は、ベトナム・タイのローカル協力工場から鋳物及び金属製品を輸入販売しております。ベトナムから8年、タイからは約40年以上の輸入実績があり、豊富な経験を持つスタッフを多数有しています。
リスクヘッジとコストダウンとして、ベトナム・タイからの調達をご検討頂きますようお願いいたします。

鋳物,タイ,ベトナム

今後も現地スタッフと連携し、引き続き貿易、生産、コスト低減、リスクヘッジなど、鋳物CHINA+ONEでお客様により良いサービスを提供できるように、努力をしていきたいと思いますので、是非、タイ、ベトナムにお越しの際は、現場の視察に足を運んで頂ければ幸いです!

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